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京都からのイノベーション Vol.3
JAPAN

iPop第三弾 CD全13曲
2019年8月15日 発表

JEUGIAの各店、又は各Music Storeのネット配信にてお求め頂けます

 

 

第三弾について
 
いつもお世話になっています。サトレナiPop研究所改め、iPop Projectの佐藤礼奈です。 この度、京都からのイノベーション第三弾『JAPAN』が完成いたしました!
ライブレコーディングのこのCDは、第1章 from Kyoto...iPop第一弾のCDに入っていた「不思 議空間小旅行」「千年のコンチェルト」「幕末ヒーロー」の英語バージョン3曲から始まります。 京都には海外からも連日たくさんの方々が観光にお仕事にといらっしゃっています。iPopも外国 の方々からも応援していただいているので、英語の歌詞でお届けできればと挑戦しました。馴れない英語で歌うことは予想以上に難しくて、3曲とも頑張って歌ったものの、聴き返してみれば... こんなはずじゃなじゃなかった、どうしよう、どうしたら英語らしく聴こえるのだろうか...とにかく練習に練習の日々でした。本番では平気な顔で歌っていますが、内心はハラハラものなのですが、いかがでしょうか?英語であっても歌詞が伝わらないといけないのですが、日本語の歌詞 とはまた違ったなにかを感じていただけましたでしょうか。
続いては、京都のわらべ唄を取り上げています。改めて聴いてみたわらべ唄って、意味があるような無いような不思議な世界があって、調べてみて初めて分かった内容やお話が、長い年月を経て今に歌い継がれていることに、改めて『歌』って凄いなと感じています。今回は4曲だけですが、これからもいろんな曲を取り上げて、ぜひみなさんと共有していきたいと思っています。
そして、第2章 We are Japanese へ進みます。
戦後の日本を作ってきた先輩達へリスペクトを込めた6曲の組曲です。「あの日、僕はそこにいた」は、終戦の日の抜けるような青空の下で、辛いけど、ここから始まっていくんだという思いが前を向かせたという曲です。「おやじの背中」、「弟」、「今夜は豚の生姜焼」は、そんな思いが、家庭や家族という基盤があって発展を続けることができたと思っています。そんなことは当たり前のことかもしれないけど、人と人の結びつきがともすれば薄れ始めた今の時代だから、もっと歌い上げないといけないと思って歌っています。
『宝探しII』は、以前作った「宝探し」という曲のニューヴァージョンです。あの頃は何にもないから、求めるものは宝物と思ってみんな頑張ったんだと思います。なんでもある豊かな時代ってなにやら心がブレ始めているようで、もっと素直に自分自身の宝探ししませんか?と、声高らかに歌ってみました。そして最後の「喜び リプライズ」は第一弾の最後にあった「喜び」をバージョンアップしたものです。見過ごしてしまいそうなものの中に喜びを見出すことができる。これこそ私たちJapaneseの本質なんだって再確認して、細やかな心を常に持ち続けたいと思っています。気付けば前作から2年が経ってしまいましたが、二つの章からなるこの13曲を、ようやくお届けすることができました。
また、今回は弾き語りのレコーディングライブということで、とても不安でしたが、みなさまのお陰で無事にCDにすることができました。お越しいただいたみなさま、スタッフのみなさま、本当にありがとうございました。
どうか、感想とか提案とかいっぱいお寄せください。そして、これからも一緒にiPopを育ててください!

佐藤礼奈


  

第三弾JAPANのこと

なんとも大げさなタイトルにしたのですが、わたしのJAPAN感をこんな形で表現させていただきました。
 
第一章 『from KYOTO 』

iPopはポップスの進化系を目指しているのです!なんて、言うのは無料(ただ)とばかりカッコつけてるわりには、細々と佐藤礼奈とともに活動しているわけですが、我々の周りには立派な方々が沢山いらっしゃって、英語に訳して海外にも発信したらどう?などと簡単に仰ってくれるわけですよ。出来る人は良いんですよ。英語に書き換えるなんて…超ジャパニーズのこんな年寄りに出来るもんか!と思いながらも、生来の負けず嫌いと知的好奇心に駆られてやってみたわけですね!

英語らしい歌詞にするには意訳しないとできないなんて、またまたもっともらしいアドバイスがそこここから聞こえてくるじゃありませんか!琳派を取り上げると言った時も、専門家に相談しないと…とか浅学丸出しの私にアドバイスをいただくわけですね。

こうなると真逆をやりたくなるのが団塊を生き抜いた爺いの反骨というかへそ曲がり…ジュンク堂に通って財布が軽くなるのもいとわず、中学の時に見た紅白梅図屏風の衝撃の記憶を元にお勉強に勤しんで第二弾を作ったわけです。

では今回はと言うと、エヘン!私はたまたま子供の時から洋楽で育ったのです。周りに外国の方もいらっしゃって英語に対して恐れはあまり感じなかったんですね。それでもペラペラなんかに程遠く片言もいいところで、直訳のどこが悪いんじゃい!とスマホの翻訳アプリを駆使して作ったわけですよ。そして、私の直訳歌詞をJulieさんに診ていただいて手を加えとていただいたわけです。で、直訳ではわかりにくいところをDJ風に註を歌ってしまうという斬新(と思ってる…)なアイデアでやってみたわけです。話せば長くなるので、次のわらべ唄に移ります。

『from KYOTO』の後半は、これも京都の伝統をポップスに活かせば…などと簡単に言ってくれる御大の提案に従って、京都の伝統って音楽で何を取り上げるのか?それをどう活かすのか?これもない知恵を絞りまくりましたね。こんな時、佐藤礼奈は、ヘラヘラ無駄な化粧…しかも、どこにあるのかわからないセンスを顔に施しながら…マルタケエビス…って口ずさんでるんですね。この手毬唄口ずさみ事件が発端となって、京都で歌われてきたわらべ唄のCDがあることがわかり、それを聴きまくって、この4曲にまとめたのです。今の時代に歌えるような形にするのはどうしたら良いのか?で、前に新たにつけたり加えたりしてみたわけです。演歌とかによくあるやりたですね!年配の方は思い当たる曲がきっとあると思います。八代亜紀の「舟歌」なんかそうですね。で、京都にあった大仏様にはものすごく興味を持ってしまったわけです。全く知らなかったのですが、調べてみたらホーの連発で、なんとか語りにまとめたのを佐藤礼奈が、まだ自分の才能に気づいていないと思える語りの能力を発揮してくれたわけです。前作の鶴の時とはまた違った雰囲気できっと皆さんの印象に残ると思っています。この路線で、酒呑童子とか牛若丸とかやってみようかなんて思ったりもしています。
で、「お月さんいくつ」なんですが、これがなんで子供の歌?と、びっくりするような内容なんですね。なんかの折に話をすることがあると思いますが、ネットなどで調べてくださいれば、なぜあのようなアレンジにしたか納得していただけるかもしれません。

で、次に第二章の『We are Japanese』

終戦の日を多感な少年時代に迎えた大先輩たちがこの国を大いに発展に導いたのではないか!と思い、その行動の足元を固めたのは親子、兄弟、夫婦…そう、家庭じゃなかったんだろうか?すごく当たり前のことなんだけど、それが、気持ちを、心を、しっかり支えてくれるんじゃないんだろうか…こんな時代だから余計声を大にして言わないといけないのことかもと思って曲を仕上げたのです。「おやじの背中」、「弟」、「喜び リプライズ」…の三曲は佐藤礼奈の作るメロディーが大いに活躍しています。耳の肥えた方は、「あの日、僕はそこにいた」、「今夜は豚の生姜焼」、「宝探しⅡ」は、私の曲作りの兄弟曲になっていることを、なんとなくお気づきいただけるかもしれません。

実は、ピアノ弾き語りのみで、しかもライブレコーディングにしたのは、佐藤礼奈の良さを十分発揮できるのはこれしかないと思ったことと、作品を裸でお聞きいただきたかったからなんです。私と佐藤礼奈だけでお伝えするiPopを聴いていただきたかったわけです。このCDの完成ライブではちゃんと服をまとったバンド仕上げのものもお届けできると思っています。

さて、「宝探しⅡ」なんですが、もっと過激な歌詞からスタートしたのですが、それじゃ楽しめるものにならないので、やや皮肉を入れて、実は何にもなかったから宝物を探すように新しい日本をみんなで作ってきたんじゃないんだろか!あれこれ思惑とか立場じゃない、もっと素直に今何が必要なんだろうか?ってところに立ってまた頑張ってみようよ…とオールドロックファンの方達をくすぐるようなサウンドにしてみました。そして「喜び リプライズ」…人の原点みたいなことってこんなことなんだと思っている純な爺いの本心なんです。

ライブレコーディングということで、ちょっと失敗したりノイズがあったりしていますが、生の佐藤礼奈の能力や魅力をどこまで活かせてるか不安いっぱいの私が、多くの人たちの力をいただいて作り上げたJAPAN、皆様にはどう伝わるのでしょうか?

                                                                                太田聖二

 

第一章 from KYOTO 〜伝統から未来へ〜

 

1. Magical Journey

Can you translate this song in English?
OK!

不思議空間 (What's the strange place)
時空のよじれ (Where the space-time is twisted)
古都と宇宙を (And Kyoto and the universe)
つなぐ場所 (is conected tightly)

And Kyoto and the universe

If you find
A magical journey!

You walk through Hanami Koji
(It's a street of Gion,)
And go through Hujing Raijing Kenninji
(Hujin Raijin is the God of wind and thunder)
Turn to the left and walk along a little
You'll find at the right side the Akai Torii
(Akai Torii is at the entrance of the shrine)

There, we write troubles and wishes on Ofuda
(Ofuda is the paper you write your wishes on)
And feel like praying to GOD for Salvation
We wish for better luck by calming our worries
We wish to encounter a wonderful relation

When I go through the narrow rocky hole,
(Rocky hole?)
I am a completly changed person.
My negative feelings have disapeared
Now I seem to have become a different person

A hole opened in Yasui Higashiyama
(Otherwise known as Yasui Kompiragu shrine)
You will be able to taste time travel
Yasaka Kiyomizu Gion and after that
Let's try and enjoy a magical journey



不思議空間 (What's the strange place)
時空のよじれ (Where the space-time is twisted)
古都と宇宙を (And Kyoto and the universe)
つなぐ場所 (is conected tightly)

What is the strange place
Where the space-time is twisted
And Kyoto and the Universe is connected tightly
And Kyoto and the Universe
And Kyoto and the Universe
If you find it …

Yasaka kiyomizu Gion and after that
Let's try and enjoy a magical journey

Thank you for translating this song!
You’re welcome!


2. Concerto of more than a thousand years

Past, Present, and Future lives
They're hiding in this moment of time flow
Those moments and scenes become all the thoughts
And have made this town a strong hold of hope
I realized a new understanding of time and space
And I felt a very strange excitement

The light that comes from the eastern peak announces the arrival of the morning
It's a sign of awakening, today is the beginning
I feel that my heart has completely transformed my life
Each one embraces their own feelings,
the new one starts to move,
forming a deep mission to shape this town

When passing through the alleyway,
I hear sounds of my shoes
with the wind from the river hitting my back
And I rise up and fly far away
A myriad of intentions gather and resonate,
it sounds like a concerto which has been played for
more than a thousand years this town reverberate

A myriad of intentions gather and resonate,
it sounds like a concerto which has been played for
more than a thousand years this town reverberate


3. Samurai Hero

Gata goto gata goto
I surely hear the sounds that the times are ‘bout to change
Dokun zukin dokun zukin
I can’t resist to do something, my heart is getting torn

He seems not to be interested in love affair
But women will fall in love with him at a glance
He has a human power to attract even men
He always looks ahead of the times, talking ‘bout dreams
and he opened the door to the future of the world

Through that door, when I came to Kyoto today,
the situation of the streets and people has changed,
but its tenasity has not changed
Even though they smile, but then heart are burning
They resist if it seems to be swept away

Karan koron karan koron
I surely hear the sounds that the times are rolling loud
Dosun batan dosun batan
and I am always looking for something I can do

Samurai hero, his name is Ryouma
Everyone will gets up when the reason dosen’t hold
In this there were Samurai who believe in tomorrow
While they smile, they believed the times will change and more all minds
Samurai hero, you! let’s do it too!

If you have something to worry about,
You will certainly find something strong in this town
If you find out and feel it, and you know what to do,
Let’s walk a big street, head towards tomorrow
Samurai hero, that is you,too

Karan koron karan koron
I surely hear the sounds that the times are rolling loud
Dosun batan dosun batan
and I am always looking for something I can do
and I am always looking for something I can do


4. 京の通りの数え唄

通りを渡る風に乗り 織りなす碁盤の目を辿る
時と心の交差する 想い敷き詰めた京の町
幼子の声に誘われ 古より伝わる 手毬唄

まるたけえびすに おしおいけ
(丸竹夷二押御池)
あねさんろっかく たこにしき
(姉三六角蛸錦)
しあやぶったか まつまんごじょう
(四綾仏高松万五条)
せったちゃらちゃら うおのたな
(雪駄ちゃらちゃら魚の棚)
ろくじょうさんてつ とおりすぎ
(六条三哲通り過ぎ)
ひっちょうこえれば はっくじょう
(七条越えれば八九条)
じゅうじょうとうじで とどめさす
(十条東寺でとどめ刺す)

てらごこふやとみ やなぎさかい
(寺御幸麩屋富柳堺)
たかあいひがし くるまやちょう
(高間東車屋町)
からすりょうがえ むろころも
(烏両替室衣)
しんまちかまんざ にしおがわ
(新町釜座西小川)
あぶらさめがいで ほりかわのみず
(油醒ヶ井で堀川の水)
よしやいのくろ おおみやへ
(葭屋猪黒大宮へ)
まつひぐらしに ちえこういん
(松日暮に智恵光院)
じょうふくせんぼん はてはにしじん
(浄福千本果ては西陣)


5. 一つひよこ

チャンバラするのは男の子
マントの風呂敷翻し 和洋ごちゃ混ぜみんなが主役
チャンチャンバラバラ砂ぼこり 切ったら血が出るターラタラ
なんて良いとこ見せたい男の子

女の子はおしとやか
大きな子から小さな子へと 伝えて一緒に遊びましょ
ひーふーみーよー ひとつふたつみっつ せっせっせ と数え唄

一つひよこがまま食うて タイナクネンネ
二つ舟には船頭さんが タイナクネンネ
三つ店にはおもちゃが タイナクネンネ
四つ横浜 異人さんが タイナクネンネ
五つ医者さんが薬箱 タイナクネンネ

横丁の路地は学校で センセも生徒もありません 日が暮れるまで遊びます

明日もまたね 指切った!


6. 京の大仏さん

京の 京の 大仏つぁんは 天火で焼けてなァ 三十三間堂が 焼け残った
ありゃ ドンドンドン こりゃ ドンドンドン

「うしろの正面 どなた」
「お猿 キャッキャッキャッ」
「違いました 違いました 松の陰」
「よう咲いた よう咲いた」



 




 

7. お月さんいくつ

お月さんいくつ 十三 七つ
なな織着せて おまんはどこいた
油買いに 酢買いに
油屋の角で 油一升こぼして
その油どうした 犬がねぶって候
その犬どうした 太鼓に貼って候
その太鼓どうした あんまり叩いて 破れて候
その破れどうした 火にくべて候
その火どうした 灰になって候
その灰どうした 麦に撒いて候
その麦どうした 鳩が食べて候
その鳩をどうした 山へ逃げて候
お月さんいくつ 十三 七つ

通りを渡る風に乗り 織りなす碁盤の目を辿る
時と心の交差する 思い敷き詰めた京の町
幼子の声に誘われ 古より伝わる わらべ唄